「分析・可視化ワークショップ」の導入でデータ分析に必要な思考と業務にすぐに活かせる実践的スキルを習得

株式会社 GSユアサ

お客様の要望

お客様の要望

  • DXを加速させるためにはデータ活用人材の育成が不可欠であり、そのための効果的な教育カリキュラムを実施したい

  • 単にBIツールの操作方法を習得するのではなく、データをどのように実業務で活かしていけばよいのかを実践的な内容に基づきながら学びたい

  • BIツールの効果的な活用方法について、プロフェッショナルの立場から相談にのってもらい、具体的なアドバイスをもらいたい

矢印
ZEALにした決め手

ZEALにした決め手

  • デジタル人材育成に最適な教育サービスとして、ジールが提供する「分析・可視化ワークショップ」を採用

  • 分析・可視化ワークショップの基本メニューに加え、受講者自身が個別に技術相談ができる時間を設けるなど、ニーズに応じた柔軟なカリキュラム設計に対応

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効果・実績

効果・実績

  • BIツールの効果的な活用方法だけでなく、データ分析に必要な考え方・スキルを習得

  • ジールの個別相談・アドバイスを通じて、データ分析やBIツールの活用に対する受講者の理解が深化

  • ワークショップ受講後、すぐに自身の業務でデータを利用した効率化を達成するなど、社員のデータ活用が促進

背景と課題

DX推進を支えるデジタル人材の育成を目指し全社的な社員教育を推進

旧・日本電池(GS)と旧・ユアサコーポレーション(YUASA)の経営統合により、2004年に誕生したGSユアサ。自動車用・産業用各種蓄電池をはじめ、電源システムなどの開発・製造・販売を手掛ける同社は、自動車用の鉛蓄電池の分野で国内トップ、グローバルでもトップクラスのシェアを誇る。また、バックアップ電源システムについても、国内トップクラスの地位を獲得している。

近年では環境への意識の高まりをいち早く捉え、ハイブリッド自動車(HEVPHEV)用リチウムイオン電池生産工場の稼働による量産体制の確立や、電気自動車(BEV)用リチウムイオン電池の研究・開発・製造についても、積極的な取り組みを進めている。

そうしたGSユアサでは、長期ビジョン「Vision2035」を掲げ、多方面にわたる経営・業務改革にも挑んできた。その1つが、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による業務効率化・生産性の向上、新たな付加価値の創出だ。2018年頃から生産現場でのAI/IoTの導入を皮切りにDX化に取り組んできたが、2023年からDXの推進体制として「立ち上げ期」「移行期」「成熟期」の3つのフェーズを定め、様々な施策を展開している。

株式会社GSユアサ 経営戦略室 部長
齋藤 和馬氏

株式会社GSユアサ 経営戦略室 課長
山内 大樹氏

立ち上げ期における重要施策が、デジタル人材の育成だ。経営戦略室 部長の齋藤 和馬氏は、「立ち上げ期において力点を置いているのが、デジタル人材の育成です。そのために2023年度からDXに関する教育コンテンツの配信を開始し、全社員を対象とした初級者教育を進めてきました。併せて『DX育成道場』を立ち上げ、選抜メンバーによる中級者の育成にも注力しています。現在では社員の82%が初級者教育を終えており、中級者についても2025年度までに100名を育成する計画です」と説明する。

経営戦略室 課長の山内 大樹氏も「初級者向け教育ではMicrosoft 365を中心とした内製による教育カリキュラムを提供し、自身の業務改善が行えるようにしています。また、中級者向け教育では、DX育成道場を通じて社外コンテンツも組み合わせたカリキュラムを提供。DXを活用したビジネス系スキルや企画スキル、技術系スキルを習得してもらうようにしています」と補足する。

採用のポイント

固有の教育ニーズに応えた柔軟な対応を評価しジールの「分析・可視化ワークショップ」を採用

GSユアサDX教育において必要不可欠だったのが、データの高度活用を行うためのスキル習得だ。齋藤氏は「製造・開発部門、営業部門、バックオフィス、そして経営層に至るまで、データ活用は日々の業務に欠かせないものです。しかし、データを収集・保管するための基盤は構築してはいたものの、蓄積されたデータが十分に活用できていない状況にありました。また、Excelを利用した手作業による集計作業がほとんどで、BIツールなどを利用した高度活用にまで至っていませんでした」と語る。

そうしたことからMicrosoft Power BI(以下、Power BI)の教育メニューもカリキュラムに加えられたが、「Power BIの操作法を習得でき一定の成果は得られましたが、より実業務に即した利用法を学ぶ教育も必要と考えました」と齋藤氏は語る。

「そもそも効果的なデータ分析を行うためには、明確な目的に基づいて必要なデータを収集・活用すべきだと考えています。そのためにも目の前にあるデータをどのように活用すれば日々の業務に役立てられるのか。データ分析に取り組んでいくにあたって必要な思考を育むとともに、それを自身の業務と照らし合わせながら、効果的なレポーティングや画面作りが行えるような実践的な教育も実施したかったのです」(齋藤氏)

このようなGSユアサが抱える悩みに応えた教育サービスが、ジールの「分析・可視化ワークショップ」だ。同ワークショップは、「データ分析・可視化の基本的なポイント」を座学で学んだうえで、「自身の業務課題の整理と、データを活用した画面イメージ作成」、そして「作成課題発表とフィードバック」といった工程を通じて、成果に直結するBI画面作成を支援するもの。

「ジールには、前述したPower BIに関する教育サービスを提供してもらっていました。ジールの講習はとても丁寧で分かりやすく、また、講師にBIツールに関する困りごとや悩み相談したときには、すぐに回答を寄せてくれるなど、知見の高さや親身な対応を行ってくれたことも高く評価していました。そうした中、先に述べた悩みを相談したところ、分析・可視化ワークショップを提案してくれたのです」と、齋藤氏は振り返る。

採用の決め手となったのは、GSユアサの固有の要望に応じて柔軟にカリキュラムをカスタマイズしてくれたことにあった。「ワークショップの基本メニューだけでなく、より実践的な学習が行えるよう、受講者の個別相談の場を設けてほしいと相談しました。それに対してジールは当社の要望に快く応じ、より充実したメニュー構成を再提案してくれました。これであれば当社が求める教育が実現できると判断しました」(齋藤氏)

また、山内氏も「データ分析や活用に対して幅広い知識とノウハウをもったジールの講師がマンツーマンでサポートしてくれることも評価した点です。そうした手厚いサポートがあれば、受講者がより深い学びや気づきを得られると考えました」と強調する。

導入のプロセス

受講者が実践的なBI活用を習得できるようカリキュラムのカスタマイズにも対応

分析・可視化ワークショップは2日間での開催が基本メニューとして設定されている。一方、今回はGSユアサの要望に応じ、Power BIの個別相談会が加えられ、計4日間、オンライン上で実施された。その概要は以下の通りとなる。

1日目 座学およびグループワークによる演習を通じて、データ分析・可視化のための思考を習得
2日目 自身の業務課題に対して画面イメージを作成し、講師フィードバックによってブラッシュアップ
3日目 Power BIを用いた実作業の経過報告と個別技術相談
4日目 課題発表と総評

今回の分析・可視化ワークショップでは、部門を問わず選抜により26名が受講者として選ばれ、4チームに分けて実施された。また、各開催日の間には提示された演習課題に取り組めるよう1週間程度の期間が設けられた。

プロジェクト推進・技術支援のポイント①
マンツーマンでの相談会を設け、それぞれの受講者が抱える悩みや問題を解消

今回、GSユアサ向けに研修コンテンツの企画と講師を担当したジールの吉田 彩香は、GSユアサの要望に応えられるよう、企画面と実務面で尽力した。

「前述のようにGSユアサ様より『分析・可視化ワークショップの基本メニューに、個別の相談会に加え、発表を通じて受講者の成果を参加者で共有できるような建付けをおこなってもらえないか」という要望をいただきました。受講者がデータ活用に取り組む際の壁を乗り越え、より実践的な学びを得られるようにしたい、というGSユアサ様のご要望にお応えできるよう、3日目には講師と受講者によるマンツーマンによる個別相談を、4日目には受講者の上長もオンラインで視聴可能な成果発表を実施する、というカリキュラムにカスタマイズしてご提案しました」と説明する。

「また、マンツーマンでの相談会の際には、受講者の方の悩みごとや抱えている課題を気軽にお話いただけるよう、柔らかい雰囲気づくりに努めました」(吉田)

株式会社ジール 大阪支社 大阪DXコンサルティング部 シニアコンサルタント
吉田 彩香

プロジェクト推進・技術支援のポイント②
異なるスキルを持った、すべての受講者が満足できる講習

株式会社ジール 大阪支社 大阪DXコンサルティング部 シニアアソシエイト
鶴田 奈央

講師として1日目、2日目を担当したジールの鶴田 奈央は、「実際、講師として講習を行うにあたり、各日程それぞれの講習で完結するのではなく、1日目から4日目まで連続性をもたせられるような、流れを作るように努めました」と説明する。

「また、データに対する理解度やBIツールの習熟度に関して、受講者の方々にスキルの差はありましたが、初級者の方にはご自身のスキルを今よりも上げられるよう、また、中級者の方は日々の業務にすぐに役立てられるよう、うまくバランスをとりながら、スキルに差のある受講者の皆様が満足できるような講習の実現を心掛けました」(鶴田)

導入効果と今後の展望

分析・可視化ワークショップを通じて業務にすぐに活用可能なスキルを習得

分析・可視化ワークショップは、受講した社員からも高い評価を得ている。受講後、すぐに自身の業務で改善を図ったケースも既に現れている。

今回、受講者として参加した自動車電池事業部 生産本部 京都製造部 製作グループの鈴木 優輝氏は、「分析・可視化ワークショップに参加したことで、日々の業務改善にあたって必要なデータをどのように収集すればいいのか、また、データ分析のためのツールはどのように活用すればいいのか、根本の部分で気づきを得られたことが一番の収穫であると考えています」と評価する。

「また、相談会ではPower BIの操作方法についてアドバイスを求めた際に、自分が納得できるところまでアドバイスしてくれたことがとてもよかったです」(鈴木氏)

なお、鈴木氏は、今回のワークショップにおいて、自動車電池の品質トラブルを解消するための仕組み作りを課題として取り上げ、現場に戻った後、実際にその構築に取り組みはじめているという。

株式会社GSユアサ 自動車電池事業部 生産本部 京都製造部 製作グループ
鈴木 優輝氏

株式会社GSユアサ 産業電池電源事業部 電源システム生産本部 第一製造部 生産技術グループ
瓦田 理記氏

同じく受講者としてワークショップに参加した産業電池電源事業部 電源システム生産本部 第一製造部 生産技術グループの瓦田 理記氏も次のように評価する。

「日々の業務で利用しているPower BIに関する質問について、ジールは親身に回答してくれました。定期的にデータを自動更新する方法をはじめ、より発展的な利用方法を質問した際に親身に対応してくれたことが印象的でした」(瓦田氏)

現在、瓦田氏は、今回のワークショップ参加の経験と提示した課題・成果に基づき、各部門の物品購買にかかる経費について、ガントチャートを用いながら予測するツールを構築、上長からもその成果について高く評価されているという。

齋藤氏は「分析・可視化ワークショップを通じて、自身の業務に落とし込んだデータ活用を行ってくれるようになったことが最大の効果と考えています」と総評する。

ジールの分析・可視化ワークショップを通じて、デジタル人材の育成を大きく前進させたGSユアサ。最後に齋藤氏は次のように今後の展望とジールへの期待を語った。

「今後はDX育成道場の卒業生によるコミュニティを活性化させ、社内におけるDX推進の機運と環境づくりに、より一層取り組んでいきたいと考えています。また、そうした中で、ジールには、社員のさらなるスキル向上のための支援を期待しています」(齋藤氏)

(写真左手)
株式会社GSユアサ
経営戦略室 部長 齋藤 和馬氏
経営戦略室 課長 山内 大樹氏
産業電池電源事業部 電源システム生産本部 第一製造部 生産技術グループ 瓦田 理記氏
自動車電池事業部 生産本部 京都製造部 製作グループ 鈴木 優輝氏
※前列右から順に

(写真右手)
株式会社ジール
大阪支社 大阪DXコンサルティング部 シニアアソシエイト 鶴田 奈央
営業本部 DigitalSales部 アカウントセールス 橋本 有里菜
大阪支社 大阪DXコンサルティング部 シニアコンサルタント 吉田 彩香
※左から順に

※本事例内容は取材当時のものです

ユーザープロフィール

株式会社GSユアサ

設 立

2004年4月1日

本 社

京都市南区吉祥院西ノ庄猪之馬場町1番地

https://www.gs-yuasa.com/jp/

旧・日本電池と旧・ユアサコーポレーションが2004年に経営統合して設立。自動車用蓄電池、産業用蓄電池、電力貯蔵用蓄電池、特殊電池、などの電池や大型電源装置の開発・製造・販売を事業として展開。近年では、ハイブリッド自動車(HEVPHEV)/電気自動車(BEV)用リチウムイオン電池の研究・開発・製造にも注力している。

製品ソリューション紹介

分析・可視化ワークショップ

●分析・可視化ワークショップ
BIツールなどを用いた、レポート作成や画面デザインを行う前に押さえておくべきデータ分析・可視化の基本的なポイントを座学やワークショップを通じて習得できる、教育サービスです。

お客様が実現したいことに寄り添ったご提案をいたします。
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