パーソルキャリア株式会社

ジールの支援のもとPoCを実施、
「Denodo」で仮想的にデータを統合し
ガバナンス強化データドリブン事業改善力の強化

お客様の要望

  • ETLツールなどによる物理的なデータ移動をすることなく、短時間で透過的にデータ活用を行いたい
  • 散在するシステムを仮想化によって汎用的に接続し、1カ所からすべてのデータを利用できるようにしたい
  • 細かい権限設定を行うことにより、必要な人以外にはデータを閲覧できないようにするなどのガバナンスを効かせたい

ZEALにした決め手

  • PoCの実施に向けて、相談の段階から事例資料や社内手続きに必要な情報提供を受けた
  • ジールのDenodoに関する豊富な知見により、PoCの技術要件やテスト項目など「やりたいこと」が効率的に精査され、Denodoの技術検証項目に反映できた
  • Denodo社と連携を図り、Denodoの技術検証を営業面と技術面の両方から手厚いサポートがあった

効果・実績

  • 物理的なデータ移動を伴わずデータを仮想的に統合。セキュリティを確保しながら、さまざまなデータを駆使して施策の効果検証をスピードアップできた
  • データ仮想化により開発コストを大幅に削減できた
  • 直感的なGUI操作により事業部門でも細かい権限設定などを行えることで、ガバナンス強化を果たした

背景と課題

労働力人口が減少するなかで成長モデルを再定義
データドリブン推進で競争優位性を向上

グループビジョン「はたらいて、笑おう。」を掲げ、すべてのはたらくが笑顔につながる社会を目指すパーソルグループ。
グループのなかで、 - 人々に「はたらく」を自分のものにする力を -というミッションのもと、転職サービス「doda」などを提供しているのがパーソルキャリアだ。同社は、「doda」の累計登録者数679万人(20222月時点)、転職者満足度No.1サービス(電通バズリサーチ調べ)を誇り、新卒採用、中途採用、管理職・エグゼクティブ層など幅広い領域の人材ニーズに応えている。

労働力人口の減少を背景に、日本の雇用や人材活用を取り巻く環境は大きな変化のなかにある。これを時代の変化と捉え、パーソルキャリアが所属するCareer SBU(Strategic Business Unit:戦略事業単位)では、成長モデルを再定義し、データドリブン事業の改善力を自社の競争優位性にまで向上させるという戦略(2020-2023)をとっている。データドリブン事業の改善力について、テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部 デジタルソリューション部 CODグループの寺本 孝太氏はこう説明する。

「パーソルキャリアでは、候補者様と企業様のマッチングを行うなかで、キャリアアドバイザー(CA:個人顧客担当)やリクルーティングアドバイザー(RA:法人営業担当)が、これまで培ってきたノウハウや経験を活かしてさまざまな施策を打っています。データドリブン事業の改善において重要なテーマは、フロント部門や企画部門がデータに基づき施策検討から効果検証のサイクルを早く回し、次のアクションに素早くつなげていき、顧客(候補者様・企業様)に対して体験価値の向上を図ることです」

データドリブン事業改善の取り組みでは、部門横断でのデータ活用が求められる。しかし、パーソルキャリアは事業部門ごとに最適化されたシステムによりデータのサイロ化が進みつつあり、その解決は容易ではなかった。

採用のポイント

物理的にデータを移動せずに活用できるデータ仮想化に着目
Denodoを取り扱うジールの技術力とDWHの豊富な知見を評価

これまでも部門単位ではデータの活用を積極的に行ってきたと、テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部 デジタルソリューション部 サーバーサイド・インフラエンジニアグループの春日 善信氏は語る。

「デジタルテクノロジー統括部は、部門の垣根を超え事業及び社会課題を整理し、データとテクノロジーでサービスの付加価値を高める役割を担っています。近年、転職サイトのユーザ行動履歴などに関して、他部門からデータ活用したいといった要望がかなり増えてきています。しかし、AWSやGCP、オンプレミスなど各部門が管理するDWHが散在しており、部門を横断するデータ活用がしにくくなっていました。また、散在するDWHの統合は、多くの手間や時間、コストを要するため非現実的であると考えました」

2019年、デジタルテクノロジー統括部では既存のDWHはそのままに、個人情報保護の観点からデータを複製せずに他部門でもデータ活用できる方法がないか検討を開始した。

パーソルキャリア株式会社
テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部
デジタルソリューション部
サーバーサイド・インフラエンジニアグループ
シニアエンジニア
春日 善信氏

寺本氏は情報収集を行うなかで、「データ仮想化」に着目した。
「データを仮想的に統合することで、データソースと疎結合で接続し、物理的なデータ移動を行わずに必要なデータを利用できる点を高く評価しました。そして製品選定でフォーカスしたのが、データ仮想化分野で世界をリードする『Denodo』でした。Denodoを取り扱うジールのセミナーへの参加をきっかけに、ジールに当社のデータ活用における課題を伝えました。課題解決に向けて、Denodoに関するノウハウに加え、DWHやBIも豊富な知見を持つジールを評価して、構築パートナーに選びました」

導入のプロセス

ジール支援のもと60項目にも及ぶテスト検証項目をスケジュール通りに実施
複製しない仮想化技術とセキュリティ機能による個人情報漏えいリスクの低減効果を高く評価

2020年8月から11月までジールの技術支援のもと、DenodoのPoC(概念実証)を実施。PoCによる検証テーマは、ガバナンス、データオーナーとなる事業部門での管理のしやすさ、多くのデータソースへの接続性といった、大きな3つのテーマを中心に検証項目は60にも及んだ。

「なかでもガバナンスはPoCでは最も重要なテーマでした」と春日氏は話す。「従来、データ活用における権限管理は、各部門に紐づく情報システム部門の担当者が行っていました。Denodoによるデータ統合基盤を導入するデジタルテクノロジー統括部は、部門横断の組織であるため、データオーナーとなる事業部門が権限管理などの運用を行います。他部門がデータを利用したい場合、情報セキュリティ部門に申請して許可を得たうえで、データオーナーにお願いしてDenodoで権限設定をしてもらい、ガバナンスを効かせたいと考えています」(春日氏)

そしてDenodoの機能では、行や列レベルで特定項目をマスキングできる点を高く評価したと春日氏は話す。「ユーザの職務権限や、データの機密レベルに応じて、事業部門のなかでも関西地区担当の社員が東京地区のデータを公開申請してもこのデータを見ることができない、もしくは個人情報のデータ列はマスキングがかかって閲覧することができないなど、細かく権限設定ができることを確認しています。また、直感的なGUI操作により、実際の権限設定は、エンジニアが介在しなくても事業部門でも使いこなせると判断しました」

また、データ活用の観点では、情報のソースがどこにあるのかが重要になると寺本氏は話す。
「資産としてのデータ品質を維持するためには、データソースはどこを見ているのかを公開しているデータから追跡できることが重要です。Denodoには、データリネージという機能があり、直感的で使いやすいインターフェースで視覚的に分かりやすく可視化することができ、このデータソースは、このデータベースの、このテーブルというところまで一目でぱっとわかるようになっています」と高く評価している。

デジタルテクノロジー統括部は、PoCで手応えを得たことから、導入に向けてコンプライアンス部門や情報セキュリティ部門にもチェックを仰いだ。また、Denodo導入に対して経営側の意思決定はスムーズに行われたと寺本氏は話す。

「Denodoによるデータ活用は、 ETL(Extract:抽出、Transform:変換、Load:書き出し)処理を必要としません。ETL処理を行った場合の開発時間や開発コストを試算し、開発時間の短縮とコスト削減などDenodoの導入効果を数字で示しました。ETL処理を行ってデータ活用する場合、1件あたりの開発コストとして。ETL処理では、物理的にデータが移動するのに対し、Denodoでは物理的にデータが移動せず、仮想レイヤーを提供しています。アクセスはすべてDenodoを経由し、Denodoから各データソースにアクセスするため、すべての管理は仮想レイヤーでガバナンスやセキュリティを効かせながら部門横断でデータを活用することができます。それに加えて、個人情報のデータを物理的に複製しない点も、個人情報漏えいリスクの低減につながる施策として経営側の関心は高いものでした」

パーソルキャリア株式会社
テクノロジー本部 デジタルテクノロジー統括部
デジタルソリューション部
CODグループ
リードエンジニア
寺本 孝太氏

構築プロセス

提案からPoC、導入まで
ジールの技術支援とサポートを高く評価

PoCにおける技術要件やテスト項目を精査
「PoCにおいて、技術要件やテスト項目についてDenodoの豊富なノウハウを持つジールから検証内容の精査や技術支援を受けることができました。ジールのサポートのもとDenodoを導入し自分たちがやりたいことをすべて確認できました」(寺本氏)

「PoCを実施するにあたって、同社に対し『Denodoによって何を実現したいのか』をヒアリングさせていただきました」とジールの岡本 真一は話す。「ポイントとなったのは、データソースが多かったため、接続性に関する技術検証です。オンプレミス環境やクラウド環境における接続検証では、Denodo社の協力を受けながら進めました」

 
ハンズオンを実施しDenodoの基本的な使い方や設定を丁寧に説明

「PoCを効率的に行うためにハンズオンを実施し、ジールからDenodoの基本的な使い方や設定方法などを詳しく説明してもらいました。またPoCの定例会でも、ジールとDenodo社の一体となったサポートによる細やかな支援は、とても心強かったです」(春日氏)

ジールの岡本は、デジタルテクノロジー統括部の高い技術力により60項目のテストもスムーズに実施できたと話す。「PoCの目的は、細かい権限設定や接続性を確認したいということでした。PoC環境の構築後は定例会によるQ&Aなど技術支援と並行して、デジタルテクノロジー統括部様でテスト項目それぞれの確認作業を着実に実施されました。」

株式会社ジール
ビジネスディベロップメント部
シニアコンサルタント
岡本 真一

 
さまざまな質問にスピード感をもって丁寧に回答

「提案時からPoC、導入まで、当社からのさまざまな質問にスピード感をもって丁寧に回答いただき感謝しています」(寺本氏)

ジールの亀井 美佳は、「ご質問への回答は、次のステップに進むために重要であるとともに、信頼関係の醸成にもつながります。デジタルテクノロジー統括部様からの技術的な質問に対し、Denodo社と密に連携し迅速にご回答できるように配慮しました」と話す。

株式会社ジール
ビジネスディベロップメント部
マネージャー
亀井 美佳

 

今後の展望

データオーナーのトレーニングも重要なポイントに
データを活用しAIによるマッチング精度向上を目指す

2021年10月、パーソルキャリアはDenodoとライセンス契約を結び構築を開始。現在、2022年4月の本稼働を目指し構築が進行中だ。今後の展望について春日氏はこう話す。「今回のプロジェクトは、Denodoによるデータ統合基盤を構築するものです。今後、利用部門を徐々に拡大していくうえで、重要なポイントとなるデータオーナーのトレーニングも、ご協力いただきたいと考えています。すでにマッチングを行う部署で仮説検証に使いたいとの要望を受けています。各部門への認知と啓蒙の観点から、データ統合基盤の活用の実例を増やしていきたいと思います」

Denodoによるデータ統合基盤は、Career SBUの戦略であるデータドリブン事業の改善力を支えるインフラとなる。「現在のマッチングでは、キャリアアドバイザーが候補者様に企業様をご紹介するのがメインです。今後、AIによるマッチング業務の自動化を推進することで、スピーディなご紹介が可能となり、内定までの時間短縮を図ることができます。さまざまなデータを活用し、AIによるマッチング精度の向上により、新たな気づきを得るなど顧客の体験価値の向上にも貢献できます。キャリアアドバイザーも人が介在しなければできない高度なマッチング業務に集中する時間を創出できます」

「はたらく」人の成長を支援し、人と企業の輝く未来を支援するパーソルキャリア。ジールはDenodoによるデータ統合基盤の提供を通じて、同社の取り組みを支援し日本の産業発展に貢献していく。

製品ソリューション紹介

Denodo

Denodoは、データを物理的に動かす従来型データ活用の限界を超えるデータ仮想化ソリューションです。データを複製することなく、接続・閲覧・統合を可能とし、構造化データはもとより半・非構造化データも対象とします。また論理的なデータウェアハウスを作ることで、データ準備時間を大幅に削減するとともに、リアルタイムでのデータ分析を実現。また、データカタログ機能により、メタデータの検索も容易に行えます。さらにDenodoは、既存の環境に影響を与えることなく短期間かつ容易な導入が可能です。

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