ジールの支援のもと 営業支援システムをクラウド化
Oracle Cloudの採用で大幅なパフォーマンス向上を実現

株式会社リードヘルスケア

お客様の要望

  • 膨大なデータにも優れた処理能力で対応可能なデータ分析基盤を導入したい

  • BCPやDR対策を考慮し、オンプレミスのシステムをクラウド化したい

  • 営業支援システムの高度化により、現状分析から将来予測までできる基盤を構築したい

ZEALにした決め手

  • Oracle Cloudをプラットフォームとした営業支援システムのクラウド化を決め、既存のシステム構築プロジェクトで醸成された信頼と実績を評価し、パートナーにジールを選択

  • Oracle Cloudに関する高度な知識と設計・構築に対する技術力により、スムーズなクラウド移行を実現

効果・実績

  • ジールの支援のもと、数億行にわたる大規模データ基盤のスムーズなクラウド移行を実現

  • ジールのOracle Cloudに関する高度な知識とインテグレーション力により、コストを抑制しながらも圧倒的に優れた処理能力を有したデータ分析基盤を構築

  • 将来的なBCPやDR対策に対応するとともに、より高度な営業活動を促進するデータ分析基盤を整備

背景と課題

ハードウェアの更新を契機にBI基盤を刷新しパフォーマンス改善に着手

株式会社リードヘルスケア 管理部 業務課 係長
末永 徹氏

一般用医薬品、医薬部外品、健康食品、介護用品、化粧品、乳製品などの健康関連総合商社であるリードヘルスケア。
同社では、ITを活用した営業力の強化に早くから取り組んできた。2015年には、約100名の社員が利用する営業支援システムを刷新した。

Oracle Databaseによるデータ基盤を軸として、分析シミュレーション用多次元データベース「Oracle Essbase」による予算計画を実施するとともに、ビジネス・インテリジェンス(BI)製品「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition」を用いた売上情報の参照、各種レポートの作成が行える環境を構築。データ入力の効率化と、レポート作成の短縮化を実現している。
そうした中、2021年 9 月に営業支援システムが稼働している物理サーバが保守契約期限を迎えることとなり、新システムへの移行プロジェクトが立ち上がる。そこで掲げられた要件の1つがパフォーマンスの向上だった。

管理部 業務課 係長の末永 徹氏は、「2010年から各種販売データを蓄積し続けたことで、総容量が2億2,000万行にまで増加した結果、Oracle DatabaseやOracle Business Intelligence Enterprise Editionのレスポンスの劣化が生じていたのです。実際、営業担当者が欲しいデータを参照しようとしても、大量データを出力するBIレポートを開くには1~2時間かかることもありました」と説明する。

もう1つの要件が、BCPやDR対策の実現だ。現在、リードヘルスケアではBCPやDR環境の整備を目的に基幹システムのクラウド化を進めており、営業支援システムについても物理サーバからクラウドへ移行することが求められていたという。

 

採用のポイント

Oracle Cloudによる新たな営業支援システムの構築に
ジールへの信頼とこれまでの実績を評価され、パートナーとして唯一の選択肢

新営業支援システムへの移行プロジェクトのパートナーとなったのが、従前の営業システムの提案・構築を担ったジールである。

末永氏は「引き続きジールを選んだ理由は、これまでのプロジェクトを通じて培われた信頼と実績にありました。したがって、今回の移行プロジェクトでも他社製品や他ベンダーの選定を考えることなく、ジール一択で決めました」と語る。

そしてパフォーマンスの改善とクラウド移行を2本柱とした新たな営業支援システムのプラットフォームとしてジールから提案されたのが、クラウド型BIツールの「Oracle Analytics Cloud」、自律型データウェアハウスの「Autonomous Data Warehouse Cloud(ADW)」、といった、一連のオラクルのクラウド・ソリューション群だ。

Oracle Analytics Cloud が提案された理由は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionの後継サービスであり、現在利用している営業レポートをそのままクラウド上に移行できることがポイントとなった。また、ADWはデータウェアハウスのワークロードに最適化された自律型データベースクラウドであり、今後さらなるデータの増加に対しても十分に対応可能な高い処理能力があることが選定の理由となった。このほか、今回のプロジェクトではデータベースの入力インターフェースとして、ローコード開発ツールの「Oracle Application Express (APEX)」も採用されている。

導入のプロセス

ジールの導入・構築支援により、スムーズな営業支援システムのクラウド化を実現

株式会社リードヘルスケア 管理部 業務課
西尾 匠氏

ジールの支援のもと、2020年12月から新たな営業支援システムの構築がスタート。

2021年11月にはBI基盤をクラウド化するフェーズ1に続き、データ分析基盤をOracle Essbase からADWへ移行するフェーズ2が12月に完了し、新営業支援システムの本番運用が開始された。

末永氏は「ジールの手厚いサポートにより、大きな苦労もなく営業支援システムのクラウド化を実現できました。また、移行の過程ではジールの提案のもと、増え続けた営業レポートについて必要なものと不要なものと棚卸しを行うなど、見直しを図ることができたことも良かったですね」と評価する。

また、管理部 業務課の西尾 匠氏も「何か不明点があってもジールに質問や相談を投げかければ、すぐに分かりやすい回答を返してくれます。そうした親身な対応に助けられています」とジールのサポートを評価する。

プロジェクト推進・技術支援のポイント①
データ分析環境もADWに統合し、TCOを削減しながらパフォーマンスを向上

今回のクラウド移行におけるポイントの1つが、多次元データベースであるOracle Essbaseを廃し、分析環境もADWに集約させたことだ。

ジールの賀門 秀人は「当初は、引き続きデータ分析基盤としてOracle Essbaseの利用も検討していましたが、最終的にハイパフォーマンスなデータベースを選択することで、処理能力を高めながら分析環境も統合できるという判断を下しました。これにより、Oracle Essbaseに要するコストを削減できました」と説明する。
また、先述したようにデータベースへのデータ入力ツールとしてAPEXが採用されているが、ADWの標準機能として無料で利用可能であるため、導入コストの抑制に一役買っている。

株式会社ジール コーポレートDXユニット ユニット長
賀門 秀人

プロジェクト推進・技術支援のポイント②
1つのプロジェクトチームとして協調することで、困難なデータ移行にも対処

株式会社ジール コーポレートDXユニット マネージャー
小松 仁

ただし、ADWと多次元データベースのOracle Essbaseでは、データ構造が大きく異なる。したがって、クラウド移行にはデータの格納方法からレポートの書式までさまざまな面で再構築が必要となった。

ジールの小松 仁は、「レポートについても、いかに今までと同じような見え方ができるのかを念頭に置き、設計に注力しました。とはいえ、全く異なる環境へ移行するので、どうしてもシステム上、限界が生じてしまいます。そうした場合にも、リードヘルスケア様との会話を重ね、お互いに譲歩できるポイントを見定めながら作業を進めていきました。今回の案件を成功裏に終えられた要因には、1つのチームとしてプロジェクトを進められたことが大きいと考えています」と強調する。

プロジェクト推進・技術支援のポイント③
ADWの機能を駆使し、大容量データの運用に耐えうる基盤構築に尽力

総容量2億2,000万行にもおよぶデータ量を取り扱うとともに、パフォーマンスを維持・向上させるための設計にもジールは尽力した。

ジールの我妻浩幸は「ADWの処理性能だけに頼らず、Oracle Partitioningを用いることで今後のデータ増加に対してもパフォーマンスが維持できるような仕組みを構築するなど、大容量データの運用に対応可能な基盤づくりに努めました」と説明する。

株式会社ジール コーポレートDXユニット コンサルタント
我妻 浩幸

導入効果と今後の展望

1~2時間を要していたBIレポート出力が数秒にまで短縮
次なる展望は予測も可能なデータ基盤への進化

最新のクラウドテクノロジーで刷新された営業支援システムは、当初期待した通りのパフォーマンスを発揮した。営業の現場からは「スムーズにデータが取り出せるようになった」など、評価の声が寄せられている。
「実際、これまでレポート表示ボタンを押してから最大1~2時間程度かかっていた処理が数秒で返ってくるようになっています。現在では営業システムの利用者も200名にまで拡大しており、全社的な視点で考えれば、こうした処理時間の短縮は大幅な生産性向上に貢献していると考えています」(末永氏)
また、ADWは、当初想定していたOCPU数よりも少ない数で十分なパフォーマンスを発揮していることから、運用コストの抑制にもつながっているという。

ジールの支援のもと、営業支援システムのクラウド移行によってパフォーマンスを強化するとともに、今後のBCP/DR対策推進の礎を築くことができたリードヘルスケア。末永氏は、「今後は現状分析だけでなく、データを活用した予測分析も行うことで、さらなる営業活動の変革に取り組んでいきたいと考えています。そして、ジールには引き続き、当社のデータ活用の高度化や高可用性を促進してくれるような提案やソリューションの提供を期待しています」と展望を語った。

ユーザープロフィール

株式会社リードヘルスケア

設  立

1967年7月14日

本  社

(東京本社) 東京都中央区日本橋人形町2丁目13-9FORECAST人形町3Fダヴィンチ人形町3階 (福岡本社) 福岡県北九州市小倉南区下曽根新町13番1号

事業内容

医薬品、医薬部外品等の卸売

https://www.reed-hc.co.jp/

福岡県北九州市と東京都中央区に本社を構えるリードヘルスケアは、一般用医薬品、医薬部外品、健康食品、介護用品、化粧品、乳製品などの販売を手がける健康関連総合商社である。「人々の健康に関わる<不>の打開」を企業理念に掲げ、地域社会から真に必要とされる健康関連総合商社を目指し、魅力ある事業の創造・開拓に邁進している。近年では健康食品、美容関連商品、衛生用品などの領域において自社製品の開発にも注力、健康や美容に関わる多くの商品と情報を扱うヘルスケア商社としての強みを生かした、オンリーワンな商品づくりに取り組んでいる。

- 取材にご対応いただいた方 -

(写真左から)

株式会社ジール
コーポレートDXユニット ユニット長 賀門 秀人
コーポレートDXユニット マネージャー 小松 仁
コーポレートDXユニット コンサルタント 我妻 浩幸
株式会社リードヘルスケア
管理部 業務課 西尾 匠氏
管理部 業務課 係長 末永 徹氏
株式会社ジール
コーポレートDXユニット ユニット長 賀門 秀人
コーポレートDXユニット マネージャー 小松 仁
コーポレートDXユニット コンサルタント 我妻 浩幸
株式会社リードヘルスケア
管理部 業務課 西尾 匠氏
管理部 業務課 係長 末永 徹氏

※部署名・役職名は取材当時のものとなります

製品ソリューション紹介

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)

既存のエンタープライズワークロードから最先端のクラウドネイティブアプリケーション、そして多彩なデータプラットフォームをサービスメニューに揃えた、オラクルが提供するパブリッククラウドサービスです。あらゆるアプリケーションを短期間で高速でセキュアに実行できるように設計されています。

お客様が実現したいことに寄り添ったご提案をいたします。
少しでも気になることがございましたら、まずはジールまでご相談ください

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